債務整理や自己破産の体験談。これを読んで借金地獄に落ちないようにしてください。

パチンコで散財した友人から借金の相談が

あれは確か22歳くらいの時でしょうか。
朝早くに突然電話が鳴り、出てみると高校の同級生でした。
Aくん:パチンコにハマって借金をして居る高校の同級生。
Bくん:Aくんと自分の共通の友人。

Aくん「どうしてもお金を貸してほしい」
切羽詰まった様子だったのでとりあえず理由を聞くことに。
当時付き合っていた彼女の影響でギャンブルにのめりこんでしまい、相当な額の借金を背負ってしまい返済が出来ていない状況との事。

そういった理由ならお金は貸せない、と話してそのときは即切電。
仕事の休憩時間にスマホを確認すると20件以上の着信が。
Bくんからもlineで「あいつには気をつけろ」と貸したお金が返ってこなかったことなどを教えてくれました。

とはいえ、友人が困っているのに何もしないというというのはなんだかモヤモヤして嫌な感じ。
仕事終わりに連絡するとlineを入れて業務に戻ります。
自分は地元に居らず、県外で仕事をしているのでさてどうしたものかと仕事中も考えてしまいました。

自分「ほんとにパチンコで100万も借金作ったの?ほかの理由もあるんじゃない?」
Aくん「…本当に申し訳ないけどパチンコで作った借金。のめりこんだらこんなになっても止められなくて…」
聞けば彼は今もパチンコを続けているそうで、定職にはついておらず無職。

そこで自分は明日までに仕事を見つけて面接までこぎつけたらいくらかは貸すと話しました。
Aくんは当然「そんなの無理だ」と言いましたが、それくらいの覚悟がない人には貸せないと諭します。
Aくん「どんな仕事でもいいのか?なんとかやってみるよ…」

自分はとりあえず支度をして新幹線に乗り地元に帰ることにしました。
23時頃、Bくんからlineで「あいつ仕事探してるって連絡してきたけどお前なんか言ったの?」と。
面接までこぎつけたらお金を貸すと約束したと言うと納得してくれて、同じく翌日が休みだったので会うことに。

翌朝起きるとAくんから「なんとか仕事見つけました。詳しく話します」とlineが。
Bくんにも連絡し一緒に彼の家まで行くことにして、道中でお金を下ろします。

彼の家に着くとまずお父さんから頭を下げられました。
Aくんの父「大変申し訳ない…全部Aから聞いたよ…」
父子家庭だったAくんはお父さんに正直に話したようです。

リビングに通されて、いよいよAくんが話し始めます。
Aくん「前働いてた建設株式会社の社長の家いってさ…夜遅かったけど話聞いてくれて…明日から働かせてもらうことになった」
彼は以前無断欠勤を繰り返して会社をクビになっていました。

それでも必死に今の状況を伝え、虫のいい話だとは思うけどと頭を下げて頼み込んだところ快諾してくれたようです。
Aくん「ちゃんと頑張るから今日支払いの50万だけお願いします…」
自分「Bくんと2人で25万ずつ、返済にはどれくらいかかってもいいから。ちゃんと返せよ?」

Bくん「また踏み倒したらただじゃおかないからな!今回は頑張りに免じて貸してやるよ」
お金を返済しに行くAくんについていき、その足で彼の職場にも顔を出して社長に今回のことを伝えました。
社長「いい友達だな…よしわかった!お前は今日から我が家に住め!返済分は天引きしてやるから!」

自由な時間が多いとまた同じことになるのではないかということで、Aくんは社長の家に居候しながら働くことに。
この社長さんこそ懐が深く、大きな人間だなと心から尊敬しました。

結果、返済は1年程かかりましたがBくん含めて50万円分きっちり完済。
あれから5年程経ちますが、Aくんは今でもあの社長の下で働いています。
つらい時だからこそ必要なことをする、結局どうなるかも自分次第なのだと考えさせれました。

あの時Aくんは恥を忍んで社長に頭を下げに行き、それを汲んでもらって今があります。
自分が言ったからとはいえ、彼が本気で探してお願いした結果がいい方向に行った。
周りが作れるのはきっかけだけで、本人が動かないことには何も変わりません。

本気で変わりたいと思っている人は自分から動きます。
そのためのきっかけを与えてダメなら、きっとその人は繰り返す可能性が大きい。
お金を貸さないことが一番ですが、どうしても迷った時には参考にしていただけばと思います。

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